NHK、「放送技術研究所一般公開 2006」に参加して
場所 世田谷区/砧公園隣
状況 2003/12 地上デジタル放送開始
2006/4/1 携帯端末向けサービス「ワンセグ」開始
2006年度中 全国すべての都道府県庁所在地で地上デジタル放送開始
2011年 アナログ放送終了
報告 家の中を中心とした生活をしだして、いやがうえにもTVやNETとの付き合う時間も永く老後においては情報機器は重要な位置を占めている。全くの素人と言いたい所だが、自負心が許さない。ある程度自分なりの意見と見通しをもって今後のメディアとどう付き合うか、方向だけでも定めていきたい。そのような気持ちと高い買い物にいまだ買い控えている地デジへの買い替えに賢い消費者の知恵をつけたく参加しました。もう一つ楽しみがありました。学生時代の友人を誘っての参加で、気心や嗜好のわかる付き合いならではの一日でした。内部の展示見学に先立ちビデオで用意された講演を一時間弱視聴しました。正面大スクリーンにパソコンから映し出されたプレゼンテーションと演台には大型TVに録画された講演者が映し出され、NHKならではの工夫でした。見せられたほうは、半減した価値(生ではなく録画という意味)の中に放り込まれた感じは否めません。タイトルは「未来の放送に向けて~ビジョン公表から一年を経て~」と題され、2005年度の放送技術研究所創立75周年時に打ち立てた3年後(2008年)の達成目標「75のお約束」に基づいた講演でした。目玉は愛知万博やNAB(全米放送事業者協会)でデモを行なったSHV(情報量にしてハイビジョンの16倍)だったでしょうか。良しにつけ悪しきにつけ、NHKならではの高い技術力かと思います。限りなく高精彩で臨場感溢れるTVへの志向は絶ちがたい方向でしょうが、食傷気味でもあります。一視聴ユーザーとしては、①緊急警報時はワンセグ端末が自動起動 ②見逃した番組を直ぐに見直せる ③コンテンツの良さへの期待 ④放送網はインターネットと同じ通信の公共道路だと捉え、誰もがその道路に自分の車を走らせたい 等があります。①はディジタル放送技術で実現されるでしょう ②はユビキタス・ユニバーサルサービスの実現で予定より大きく進んでいると報告されている「No8:放送品質のハイビジョンIP放送のフィールド実験を実施→総務省主催の実証実験に協力し、成功。自治体ネットワークを用いて、水戸放送局より大洗町の3地点まで、地上デジタル放送をIPマルチキャストにより伝送」という報告に期待したい。 ③はどの局にあっても言わずもがなではありますが、ディジタルになった時点で、視聴者との双方向を活かし、番組への評価点数を吸い取る仕組みが出来てほしい。これによって番組への投資配分を決める条件の一つとする。 ④これは素人がNHKの喉自慢にでたり、ビデオ投稿であったり、家族に乾杯、ご近所さんの知恵? などNHKは皆様のものという態度のあらわれだとは思いますが、もう一歩前進した取組みがほしいところです。
まだまだ勉強不足です。他国の事情や、著作権の配分、また友人が指摘したように「パッシブ」か「アクティブ」かも、視聴者側に課された問題です。目にしたくないニュースも時には知らされる必要もあると思います。会場で手に入れた小冊子「技研公開2006」 NHK発行 とそれに「ITvs放送次世代メディアビジネスの攻防 変わる放送、ネット連携の行方」 日経BP社 も手元にあります。少し時間をかけて目を通したいと思います。
著作権がらみで、見逃したTVを見たいという単純な問題は簡単に解決できないでしょう。デジタルはコピーしても劣化しません。また劣化させず手軽にコピー出来る事がディジタルの良さです。ハードディスクの劇的な大容量化と廉価化、高圧縮技術などもこれらの動向に多大な影響を与えると思います。デジタル放送の再送信技術としてブロードバンドを介したIPマルチキャスト伝送と光波長多重方式を用いた放送専用回線での伝送と二つがあるようです。NHKはあくまで全国津々浦々「あまねく」を標語としています。でも全国津々浦々64kでISDNが途中ADSLでなし崩しに霧散し、今やっとFTTHになった経緯をつい最近の事として苦々しく経験しています。ベストエフォートで早い者勝ちや、合理性だけを追求する市場経済の中で、最善の方法を需要者側、供給者側ともに考えていかねばと思っています。
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